一切なりゆき 樹木希林のことば

樹木希林

800(税別)

文藝春秋

あらすじ

2018年9月15日、女優の樹木希林さんが永眠されました。樹木さんを回顧するときに思い出すことは人それぞれです。
古くは、テレビドラマ『寺内貫太郎一家』で「ジュリー~」と身悶えるお婆ちゃんの暴れっぷりや、連続テレビ小説
『はね駒』で演じた貞女のような母親役、「美しい方はより美しく、そうでない方はそれなりに……」というテレビ
CMでのとぼけた姿もいまだに強く印象に残っています。近年では、『わが母の記』や『万引き家族』などで見せた
融通無碍な演技は、瞠目に値するものでした。まさに平成の名女優と言えるでしょう。
樹木さんは活字において、数多くのことばを遺しました。語り口は平明で、いつもユーモアを添えることを忘れないの
ですが、じつはとても深い。彼女の語ることが説得力をもって私たちに迫ってくるのは、浮いたような借り物は一つも
ないからで、それぞれのことばが樹木さんの生き方そのものであったからではないでしょうか。本人は意識しなくとも、
警句や名言の山を築いているのです。それは希林流生き方のエッセンスでもあります。表紙に使用したなんとも心が
和むお顔写真とともに、噛むほどに心に沁みる樹木さんのことばを玩味していただければ幸いです。