2019.12.27[金] 公開

男はつらいよ お帰り 寅さん

配給/松竹

監督・脚本/山田洋次

出演/渥美清 / 倍賞千恵子 吉岡秀隆 後藤久美子

前田吟 池脇千鶴 夏木マリ 浅丘ルリ子ほか

主題歌/「男はつらいよ」渥美清 オープニング/桑田佳祐

 

公開劇場/札幌シネマフロンティア、

ユナイテッド・シネマ札幌ほか

 

『男はつらいよ お帰り 寅さん』公式サイト:

tora-san.jp/movie50/

ストーリー

サラリーマンを辞めて、念願の小説家になった満男(吉岡秀隆)は、中学三年生の娘ユリ(桜田ひより)とマンションで二人暮らし。最新作の評判は良く、出版社の担当編集・高野(池脇千鶴)からも次回作の執筆を薦められるが、いまいち乗り気になれないでいた。

亡くなった妻の七回忌の法要で、久々に葛飾の実家を訪れた満男。柴又帝釈天の参道にある、親戚が営んでいた草団子屋「くるまや」は新しくカフェに生まれ変わった。その裏手にある昔のままの住居に、母・さくら(倍賞千恵子)と父・博(前田吟)が暮らしている。満男は法事の後、両親や親戚、付き合いの長い近所の人々と昔話に花を咲かす。それは、騒々しくて楽しかった伯父・寅次郎(渥美清)との日々。あの寅さんへの想いが蘇る――。日本中を旅していて、破天荒で変わり者、でも、いつも優しく味方でいてくれた寅さん。長い間彼に会えず、大人になった満男の心には大きな穴がぽっかりと空いていた。

書店で行われた満男のサイン会。その列に並ぶ人々の中に、かつて結婚の約束までした初恋の人・イズミ(後藤久美子)の姿があった。彼女は現在、海外でUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の職員となり、夫と二人の子供と暮らしているが、仕事で来日中に偶然サイン会を知って訪れたのだった。驚きながらも、再会を喜ぶ満男は「会わせたい人がいる」と小さなジャズ喫茶にイズミを連れていく。そこには、20年以上前に奄美大島で会った寅さんのかつての恋人・リリー(浅丘ルリ子)がいた…。

懐かしい人たちとの時間。語り合う、寅さんのこと。それは満男たちの心にあたたかい何かをもたらしていく。そして満男とイズミは、リリーから寅さんの思いがけない過去を聞かされ――

イントロダクション

50年かけて作られた奇跡(キセキ)の映画
【笑いと涙】に包まれる最高の感動作!

かつて日本中を笑いと涙で包み、国民的人気を誇った映画シリーズ『男はつらいよ』。日本中を旅する主人公・車寅次郎、通称“寅さん”が、故郷の柴又に戻ってきては、家族や恋したマドンナを巻き込み、騒ぎを起こす。破天荒で、変わり者で、自由奔放。でも、その温かくて優しい人柄に誰もが魅了され、愛され続けた――。

そして第一作の公開から50周年となる2019年、50作目の最新作『男はつらいよ お帰り 寅さん』が誕生する。それは、新撮された登場人物たちの”今“を描く映像と、4Kデジタル修復されて蘇る寅さんのシリーズ映像が見事に紡ぎ合う、新たなる『男はつらいよ』の物語。50年の歩みがあったからこそ完成した映画は、生みの親である山田洋次監督自身が「今まで観たことのない作品が出来た」と驚くほど、想像を超える奇跡の映画。

渥美清、倍賞千恵子、吉岡秀隆、前田吟、夏木マリ、浅丘ルリ子、美保純、佐藤蛾次郎、北山雅康、出川哲朗、笹野高史など50年を共に歩んだシリーズお馴染みの面々が再集結。さらに、後藤久美子が本作で久々に女優にカムバック。池脇千鶴、桜田ひより、カンニング竹山、濱田マリ、松野太紀、林家たま平、立川志らく、小林稔侍、橋爪功ほか豪華俳優たちも出演し、50周年記念作品を彩る。そして映画のオープニングには、寅さんの大ファンである桑田佳祐が登場!あの有名な主題歌「男はつらいよ」を歌い上げる。

面白くて、優しくて、思いやりにあふれた寅さん。満男やイズミのように、大人になっても悩みが多い“今”の私たちは、きっと彼の言葉や存在にそっと背中を押され、新たな人生の一歩を踏み出す元気をもらえる。これは、今を生きる私たち自身の、未来へ繋がる始まりの物語。

この冬、ずっと寅さんを待ち望んでいた人も、映画館で初めて出会う人も、みんなが【笑いと涙】に包まれます。

映画レビュー

レビュー01

絶対観たい寅さんの魅力は一言で言ったら何だろう。自由な精神、言葉、動き。いつまでも同じ過ちを繰り返す人間でどうしようもない。それでも希望を失わない強さがある。根無し草の寅さんと、定住するくるまやの面々。彼の生き方に「ダメ出し」をするが寅さんが帰ってくれば結局受け入れる。それが「男はつらいよ」というシリーズの真髄だったと思うし、毎回違うマドンナとのからみも作品の楽しみだった。
だから本来単発の作品では表現出来ないテーマかシリーズを通して見えてくる。そんな映画を今作は禁じ手を使うことで見事にやってのける。第一作の公開から50周年となる2019年、第50作の最新作『男はつらいよ お帰り 寅さん』が誕生する。新撮された登場人物 たちの”今”を描き、4Kデジタルで修復されて蘇る寅さんのシリーズ映像が見事に紡ぎ合う、新たなる『男はつらいよ』の物語だと思う。 
おいちゃん。おばちゃん。さくら。博。タコ社長。リリイ。そして寅さん。
今作で寅さんの役回りを担うのは満男だが、寅さんにはなれない。どう考えても力不足だ、それは満男自身が一番よくわかっていて、終始寅さんの名を呼び続ける。「困ったことがあったら、風に向かって俺の名前を呼べ」と寅さんの言葉がこの物語の本質なのか、この映画を見た人々に呼びかける。
面白くて、優しくて、みんなの中心だった寅さんも今や記憶の中の存在に。でも、悩みが尽きない年齢の満男たちの心の中にはいつでも寅さんがいて、満男たちを導いてくれた。満男役の吉岡秀隆さんの頼りなさそうな役がまたいい。初恋の相手の後藤久美子も昔と変わらず可愛らしく綺麗だった。疲れた毎日の中で寅さんを見て笑って泣いたあの時を今も忘れない自分がいて驚く。満男とイズミの最後のセルフと映像がフランス映画の様に心に響いた。どんな年齢の方にも見て欲しい作品。色々な悩みを持っているあなたも寅さんの言葉から勇気をもらえるはずです。正月映画と言えば「寅さん」と言えるのが楽しい今日この頃。