2021.1.15[金] 公開

43年後のアイ・ラヴ・ユー

配給/松竹

監督・脚本/マーティン・ロセテ

出演/ブルース・ダーン、カロリーヌ・シロル、ブライアン・コックスほか

製作国/スペイン、アメリカ、フランス 89分

 

公開劇場/札幌シネマフロンティア

 

43年後のアイ・ラヴ・ユー

公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/43love/

ストーリー

70歳のクロードは妻を亡くし、LA郊外に一人で住む元演劇評論家。親友のシェーンと老後を謳歌していた。ある日、昔の恋人で人気舞台女優のリリィがアルツハイマーを患わせて施設に入った事を知る。もう一度リリィに会いたいと願ったクロードは、アルツハイマーの《フリ》をしてリリィと同じ施設に入居するという一世一代の《嘘》を思いつく。シェーンの協力のもと、遂にリリィと念願の再会を果たしたクロード。だがリリィの記憶からクロードは完全に消し去られていた―。そんなリリィに、クロードは毎日のように二人の想い出を語りかけるのだった。ある日、昔リリィが演じたシェイクスピアの「冬物語」を施設で観る事になり、クロードは孫娘と一緒にある作戦を実行する。

イントロダクション

人生最大の“嘘”が、2人にある“奇跡”を起こす!
一歩踏み出せば、人生はいつでも輝き出す。
43 年後にはじまる、最高のラブストーリー

映画レビュー

レビュー01

ちょっと切ない大人の恋物語!でもあるし、素敵な大人のコメディーとも思える!
アルツハイマーになってしまったかつての恋人に想いを伝えるべく、自分も同じ病気のフリをして、施設に入る主人公。彼の行動は荒唐無稽、記憶の扉を開けよう奮闘するおじいちゃん。そんなストーリーはありそうで今までなかった。一歩間違えばストーカー? もしも私がいい年になり昔好きだった人に思いを伝えることができるかなぁーと考えるとできない。きっとこのおじいちゃんは恋人との思い出が良かったんでしょう。私の場合は初恋と言っても片思いだから(笑い)、でもこの勇気に拍手(パチパチ)。
この映画の老人ホームはとっても素敵で一人になったら入りたいと考えてしまう(日本にはないかな?)。ふたりの思い出の音楽、手紙、そして芝居と、回想を交えて紡がれる物語は美しく、主人公の必死な姿に心打たれました。クスッと笑えたり、ちょっと涙ぐんだり。過去と現在のふたりの立場をうまく描いています。ただ、時が流れ老いても、美しい思い出と情熱は色褪せずいつまでも生き続けるんだなぁと、しみじみ感じられました。記憶がよみがえってくる彼女が美しくとっても素敵なラブロマンスになっている。私が気に入った場面は恋する二人も良いけれど、主人公とお友達とのやりとりがイイ。なかなかシャレている。
「思い出してくれ作戦」の花に、CD2枚。二人で旅に行く話。友達の文通の彼女。年取ったら分かるクスクスの笑い。とってもイイ。ジジィ同士の会話は最高。かつての舞台女優だったリリィは、クロードから見せられる昔の舞台映像や若いころ好きだった音楽を聴くと突然記憶がよみがえったように目を輝かせます。彼女の反応からは舞台に対する喜びが溢れ、彼女の人生が垣間見えます。
本作の素晴らしいところは老化による辛さという観点だけでなく、歳を重ねても元気に、そして前向きになれるということを生き生きと描いている点だと思います。
この映画、若い人に見て欲しいけれど、年を重ねた人たちにも多いに見て欲しい。もし記憶が無くなってしまっても、貴方を覚えている人が多くいることを、そう生きていることがバラ色の人生だと思う。コロナのこの時代とっても素敵な映画です。