中村倫也主演映画「水曜日が消えた」配信舞台あいさつ

新型コロナウイルスの影響で公開を延期されていた、俳優中村倫也(33)の主演映画「水曜日が消えた」(吉野耕平監督)配信舞台あいさつが20日、都内で行われた。

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イベントは、座席に中村倫也演じる7 ⼈の僕のパネルが置いてある光景を⾒るや否や、ファンの間からは歓喜の声が。パネルと⼀緒にセルフィ―で写真を撮影したり、会場は舞台挨拶前から熱気に包まれた。いよいよ舞台挨拶が始まるところで、会場が暗くなり、ブザーが鳴ると、「本⽇はご来場いただきまして誠にありがとうございます。中村倫也です」という中村の影ナレが始まり、会場からは悲鳴があがった。「少しの時間ではありますが、今⽇ここに来てくださった⽅限定の配信舞台挨拶です。是⾮お楽しみください。まる」というナレーションに続き、舞台挨拶が始まった。MC の呼びかけで登場した中村は「よろしくお願いします」とウィスパーな声で挨拶をし、「(MC の声に)あわせてみました」と、初めから会場を沸かせた。公開を迎えた気持ちを尋ねられると「⾮常にワクワクしています。楽しんでもらえる作品だと、胸を張って送り出せる作品なので、観に来てくれた⽅が楽しんで、帰り道に誰かに話したくなるような映画になっていたら良いなと思います。」と⾃信をのぞかせつつ、「(作品は)⾯⽩かったです。この作品がどういう読後感と⾔いますか、観終わった後⾃分がどういう感覚になるんだろうなっていうのは、定めきらずに撮っていたので、試写を観終わったときに勇気をもらいました。⼈によっていろいろな受け取り⽅ができる作品だと思っています。7つの曜⽇で皆違うんですが、⼈間みんな⾊々な顔を持っていて、その⾃分の⾊々な顔に時々翻弄されたり、反省したりとか、⽣きていると⾊々な思いがあって。僕もそういうところあると思うんですけど。この作品を観たときに、そういうことを認めていく“⼒”だったり、⾃分だけではなくて⾊々な⼈と接点を持つことで、成⻑していくとか、受け⼊れていくとか、背中を押してもらった気がいたしました」と、作品の印象を語った。

撮影に関して話が移ると「(撮影中は)スーパー寂しかったです。(笑)雑談できる出演者がいる⽇の⽅が少なかったので。スタッフさんが準備をしている中で、僕は和室にずっと座っていたような気がします」と話しつつも、「(プレッシャーは)ないですね。⾊々な経験をして、⾊々な⼈の背中を⾒ていく中で、役者としてだけではないかもしれないですが、⼈⽣観として、“背伸びしても、たかが知れている”と思っているので、緊張とか気負いとか、排除しています」と、“7役”という⼤役に挑んだ際の気持ちを振り返った。その流れで、現場で考えていることに関して話が続くと、「吉野監督の天才的な頭の中にあるものを現場のスタッフで共有できた⽅が絶対得だと思っています。現場で⾊々な選択肢が無数にある中で、どれを選択するか(という状況が)が、⼀番いい気がしていて、その選択肢のひとつになるアイディアがあるならば、その場にポンと置いてみんなで眺められれば、より良いモノづくりができるんじゃないかなと思うので、思ったことは⾔ってしまいますし、他の⼈の⾔ったことで“いいな”と思ったことに⾃分が乗っかるならばどうしたらいいかなとか考えます」と話す。

共演者に関しての話になると「きたろうさんには、きたろうさんにしか出せない⾳⾊で存在してくれて、とても魅⼒的で。深川さんも、監督が例えた“中学⽣男⼦の憧れ”というのをいやらしくなく演じられる稀有な⽅だと思うし、休⽇課⻑さんもフランクに思いを現場に持ってきてくれて、中島君も何とも⾔えない怪しさ、なんでイケメンなのに怪しさが出るんだろうって不思議だったんですけど。(笑)⽯橋さんも台本読んだ時から、⼀番繊細で難しい役なのかなと思っていた役を⾒事に軽やかだけど、質量伴う役にしてくれて、すべての化学反応がハマっているなと思ったので、本当に皆さんがやってくださった作品の真ん中に⽴てて嬉しいです。」と、その場にはいない、共演者に思いを馳せた。今回の主演を務めた事の⼼境の話になると、「年々、中村倫也どうでもいいって思っているので。(笑)いままではスパイスみたいな役柄で、作品に刺激をもたらす役が多くて、それにはそれのかかり⽅があるけど、(今回は)そうではない。⾊々な⼈と⾊々なシーンで呼吸を合わせることは意識してました。それがより⼀層楽しくなってきた年ごろ、そんなぴちぴちの17歳。(笑)」と、真剣な想いを冗談混じりに話す中村倫也ならではの世界観が画⾯からも浸透し、客席も盛り上がりを⾒せた。

「脳のストレッチしているみたいで楽しかったです。ただ、話し相⼿がいないのは寂しかったです。(笑)監督のビジョンとか、好きなトーン、絡みとかが撮影序盤で、旗が⽴っていたことが、指針になっていましたし、荷物少なめには⼊れました。」と、“⼀⼈七役”という難役に挑んだ気持ちを話しつつ、細かい演じ分けについても「筋⾁の使い⽅というか、⽣きている⼈の体の使い⽅が分かると、声のイメージも出てくるというか。舞台とかやっていたのは⼤きいかもしれないです。毎⽇コンディションが異なる舞台の中で、調整して探ってというのをやってきたので、その経験が⽣きているかもしれないですね。・・・もういいですよ、僕のことは(笑)」と、照れつつも話していた。

最後に、「きっと、(7⼈の僕は)どこかにいるかもしれません。映画が始まれば、皆様もこの世界に⼊っていける。そういった作品になっていると思います。時間を忘れて楽しんで頂ければ嬉しいです」と観客に挨拶をし、舞台挨拶は幕を閉じた。

 

◆物語

幼い頃の交通事故をきっかけに、ひとつの身体の中で曜日ごとに入れ替わる“7 人の僕”。各曜日の名前で呼び合う彼らの中でも、“火曜日”は一番地味で退屈な存在。今日も“火曜日”はいつも通り単調な一日を終えると、また一週間後に備えて、ベッドに入る。それは突然やってきた。“火曜日”が朝目を覚ますと、周囲の様子がいつもと違うことに気付く。見慣れないTV 番組、初めて聞く緑道の音楽…そう、“水曜日”が消えたのだ。水曜日を謳歌する“火曜日”だったが、その日常は徐々に驚きと恐怖に変わっていく。残された“火曜日”はどうなってしまうのか―。

配給/日活

監督・脚本/吉野耕平

出演/中村倫也、石橋菜津美、深川麻衣、中島歩、

休日課長、きたろうほか

104分

水曜日が消えた

公式サイト:http://wednesday-movie.jp/